これから職業を選ぶ人たちへ

 これから学校を卒業して社会人となっていく若い人たちに、是非とも聞いていただきたいことがある。それは職業を選択する場合の指針である。もっとも大切なことはその職業が自分のやりたいご恩報謝にかなっているか、ということである。職業というものはどんなものでも大なり小なり社会に役立つものである。その中で、自分がここまで育てられた事実をかえりみて、「本当にお世話になった」「有り難かった」と思える事柄をあげて、そのことに対してご恩報謝になるような職業を選ぶことが大事なことである。次にこれから職業にする仕事に情熱を傾けることができるか問うてみるとよい。情熱が傾けられるほど好きになれることでないと長続きはしないだろう。一番よくないのは給料、つまり報酬がどれだけもらえるかという観点で職業を決めてはならない。報酬を目的にしてはならない。むしろ、この仕事が好きで、「この仕事をさせてもらえるならば、給料の多少など問題ではない」という考えが大事だ。「好きな仕事を通して、ご恩報謝ができ、多少の給料をもらえるなら最高である」という態度で職業を選べば、決して失敗はないといえる。整理すると

1.ご恩報謝になっているか

2.自分の好きなことか(やりたい仕事か)

3.報酬は目的にはしてはいけない

この3つの点を重視し、職業選択のヒントにしてもらいたい。